さわのはな JAS有機米 山形県新庄市石井さん
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令和五年産 山形県さわのはな
新庄市 石井さん
(JAS有機栽培)
誕生:不明 (種配布開始:1956年)
親品種:農林8号/abc
開発地:山形県県立農業試験場尾花沢試験地
石井さんは、30年前から手のかかる無農薬・無化学肥料栽培に取り組み、今では、数種類の品種をJAS有機栽培にて栽培。
石井さんの『さわのはな』は、三年間以上、化学合成農薬と化学肥料を使用せず作られたJAS有機米。
種籾処理・苗箱処理・除草・病気対策・害虫対策に一切、化学合成農薬を使用せず、化学肥料も使用せず、それを三年間続けて、JAS有機の認証を取っているお米です。化学合成資材の代わりに、土壌改良剤・有機肥料を利用します。雑草は、除草車で何回も取ります。
『さわのはな』系譜と石井さんのお米
「さわのはな」って、何ですか?
「さわのはな」は、「コシヒカリ」や「つや姫」などとおなじく、「亀の尾」「愛国」「朝日」など明治以来の美味しいお米の交配で出来たお米です。そして、昭和30年代、山形県独自の良食味銘柄であったのに、お隣宮城県発の「ササニシキ」にメイン銘柄を譲ってしまったお米です。
何故でしょうか?「ササニシキ」も冷害に弱く、決して作りやすい品種ではありません。しかし、「さわのはな」は、それ以上に栽培しずらく、また、検査で一等になりにくい品種です。見た目がよくないのです。
検査の等級は、基本見た目です。「さわのはな」は、ちょっと扁平気味の粒で、色がまばらです。しかも、白濁した粒が多いのです。食味とは関係ないのですが、検査で二等になりがちな品種です。
以前、100%農協出荷だった時代、多く収穫すること、検査で一等になること、この二つが生産者収入を多くするポイントでした。
「さわのはな」は、その二つとも、決して恵まれた条件ではありませんでした。そのために、折角、独特の美味しい食味を持ちながら、ほとんど栽培されない品種になってしまいました。
それでは、石井さんの「さわのはな」は、一体どんなお米?
上述したように、JAS有機米です。無農薬・無化学肥料を三年間以上続けています。地域で作られる循環型の有機肥料を使い、農薬・化学肥料を避けることで、まずは、土壌を改善しました。
土壌が良くなると、少ない肥料でも稲が元気に成長し、農薬を撒布しなくても、病気にも虫にも強い稲となります。
その上で、長年の努力の蓄積のおかげか、石井さんのお米は、扁平気味だった以前の粒から、充実したふっくら粒になり、甘みも増してきました。色合いは相変わらずまだら模様ですが…
表面がピカピカしておねばがしっかり出ているのに、噛み応えが優しく、さくっとした感じです。他に類似の食感のない、『超』個性派のお米です。