コシヒカリ(非BL)特別栽培米 新潟県胎内市 中条農産
厳選された玄米をこだわりの低温精米で仕上げます!
五ツ星・三ツ星マイスターとお好みのお米を探しましょう。
令和六年産 新潟県コシヒカリ
胎内市 中条農産
(五割減農薬・五割減化学肥料栽培)
誕生:1956年
親品種:農林22号/農林1号
開発地:福井農業試験場
新潟県胎内市 中条農産は、新潟県の認定エコファーマーとして、有機栽培や特別栽培の米生産者。コシヒカリ(非BL)を栽培しています。このお米は、化学合成農薬と化学肥料を五割減らして作ったコシヒカリ(非BL)です。
新潟県では、現在では5%もないとも言われている本来のコシヒカリです。
粘り・甘味・照り、三拍子そろったお米です。お茶碗に盛って、漬け物と味噌汁だけでも美味しい食事にピッタリです。手巻き寿司には少し粘りすぎかもしれません。また、チャーハンなどには不向きです。
平成17年、新潟県のコシヒカリが一変しました。「コシヒカリBL」という新しい品種になりました。BLとは、Blast resistance Lines:いもち病抵抗性系統のことです。名前の通り、お米の病気「いもち病」に抵抗がある品種です。
以下、コシヒカリBLに関してのPR内容(JA全農にいがたのリーフレット等から抜粋)です。
- 病気に強くなる⇒農薬が減り環境に良い
- 味は変わらない
- DNA鑑定で偽物が排除できる
しかしながら、当店が調べたところでは、そうも簡単に言えない点もあり、試食した時の違和感もあってどうしたものかと悩んでいた時に、知り合いから新潟県村上市(旧岩船郡:魚沼に次ぐ名産地)の生産者、江端さんをご紹介いただきました。そして、令和二年、米作りをやめる江端さんから中条農産を紹介されました。中条農産も新潟県の推進するコシヒカリBLへの疑問から、従来(=本物)コシヒカリの生産を続けています。
コシヒカリBLについては、当店の拙ページ
「コシヒカリBLとは?」をご参照ください。
『コシヒカリ』系譜と中条農産のお米
現在、日本で作られるお米の約四割を占めるコシヒカリ。その道のりは以下のようなものです。
元々、コシヒカリの開発は、1944年(昭和19年)、新潟で始まっていました。戦後、北陸の開発品種は全て福井県農業試験場に集められたので、1956年福井県で誕生しました。
最初「越南17号」という系統名でしたが、北陸の昔の国名「越の国」にちなんで、「コシヒカリ」と命名されました。
親品種は、いもち病に強い農林22号と食味・収量が優れる農林1号。この両親からは、コシヒカリの他にもいくつかの品種があります。全く、性質が異なります。育種の難しさと面白さがわかります。
最初は、あまり良い評判ではありませんでした。食味は良いのですが、病気に弱く倒伏しやすく、栽培しにくかったからです。
誕生県の福井県でも生産が見送られましたが、新潟と千葉だけが採用した結果、コシヒカリは日の目をみました。
その後、時代は量より質、美味しいお米が好まれる時代となり、倒伏を防ぐために肥料を抑えた、良食味のコシヒカリは、ササニシキと並ぶお米の横綱となり、全国的(北海道・青森・岩手・秋田・沖縄を除く)に作られるようになりました。さらに、コシヒカリの子供・孫まで入れると、日本の生産量の7割以上を占めるほどの、圧倒的な存在です。
日本中で作られるコシヒカリ。しかし、食味・品質はかなりの違いがあります。コシヒカリの子供にシフトしてしまった本場新潟県。大粒で噛みごたえのある山形県。薄味で硬めの関東など。
この中条農産のコシヒカリは、一体どんなお米?
まず、本来の「コシヒカリ」であること。確実な統計はないのですが、新潟県の生産量の中で、もう5%もあるかないか、と言われています。生産に関するポイントは;
- 日本百名山である飯豊山の、冷たくミネラルが豊富な雪解け水をこまめに管理
- 消費者にも環境にもやさしい農薬を減らした栽培に取り組み
- 有機肥料(小糠や植物ミネラル肥料)を多用して
- (多く取ろうと化学肥料を与えすぎると、味が悪くなります)
- 毎日田んぼへ行き、細やかな栽培管理を徹底
- (天候は、待ってはくれません。日々のチェックと対応が、いざというときの被害を防いで、高品質のお米につながります。)
BL問題で一度は取り扱い停止も考えていた新潟コシヒカリ。中条農産のような独立心のある生産者のおかげで、自信を持って販売を続けることができております。
なお、このお米は、特別栽培米。具体的には、五割の減農薬(基準農薬点数十九点に対して九点)・五割の減化学肥料です。