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真田信之93歳の長寿食

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もっとお米を愉しむ 米すたいる Vol.25/2016年9月号より転載

食文化史研究家永山久夫

兄は徳川へ、弟は豊臣へ

 NHKの大河ドラマ「真田丸」が快調です。主人公は言うまでもなく真田幸村。その-つ上の兄が信之で、当時としては驚くほどの長寿武将でした。

1600年天下分け目の関ケ原の合戦の折、信之は徳川方の東軍に、父昌幸と弟の幸村は豊臣方の西軍につきます。東西両軍のどちらが勝利しても真田家を存続させるための戦略でした。敗れた西軍についた幸村親子は、紀州九度山へ流罪となり、父昌幸は同地で65歳で死去。幸村は、1614年に大阪冬の陣が起こると参戦し、翌1615年の大坂夏の陣では、徳川家康の目前に迫る勇敢な戦いぶりを見せましたが戦死してしまいます。49歳でした。

 一方の信之といえば、大阪の陣後、徳川幕府の命により、本拠地であった上田から松代へ国替となり、信濃松代初代藩主となりました。

長寿食は鳥肉と茶の湯

 松代に移った信之は、内政に手腕を発揮し、明治時代まで続く松代藩の基礎を築きあげたのです。

 信之は、よく鷹狩りに出かけており、獲物のキジやヤマドリ、鴨などの肉に舌鼓を打っていたことは容易に想像できます。鳥類の胸肉に多い成分が抗老化成分のカルノシンで、酸化を防ぐ作用がきわめて強く、信之の不老長寿に大きなプラス効果を持っていたのではないでしょうか。人間は激しい運動をすると筋肉に疲労物質の乳酸が貯まります。武士は命がけで激しく行動しなければなりません。筋肉の疲労物質を解消しないまま行動し続けると、終いには筋肉痛を起こして動きも鈍くなりますから自分の命を守ることも難しくなります。

 信長も秀吉も家康も鷹狩に熱心でした。直観的に鳥肉の疲労回復効果を知っていたのかもしれません。また、信之は茶の湯にも熱心でした。茶葉にはリラックス効果のテアニンが含まれており、晩年の穏やかな生活を送る上で効果的でした。

 

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