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種と神、日本の歴史

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日本の歴史、食の歴史、種と神の関係
 
果たして、TPPだの遺伝子組み換えだのにめくらましをされている私たちは、
ちゃんと分かっているのだろうか?
 
神社でちゃんとお参りできる形式だけ覚えて・・
 
 
たましん地域文化財団の季刊誌〈多摩のあゆみ〉の第140号
多摩の食文化誌
「種子(たね)は神の前に」 増田昭子さんより
 
「種子は神の前で交換」するという考え方は、
春先になると氏神さまの祭りに拝殿の扉に種子を入れた袋を提げておき、
すでに提げてあった他の袋をいただいてくる、という習俗によくあらわれている。
 
いただいた種子は自家の種子に混ぜ、播種し、種子の更新を行った。
高知県では、「種子替え地蔵」がいたり、巡礼が種子を運んだりした話もある。
 
このような昔からの習俗は各地にある。
 
古代・中世における市は、物を交換する場であるが、
「社会的なもろもろの諸関係を断ち切ってしまう特殊な空間で」
「そこに神仏が示現し、市にくる物の位相をその力によって自由に変えられ得る空間」となり、
「交換する物を神仏に捧げ、神からその交換物を与えられる」もので、物の交換とは「神との交換・売買」が本質であるという。
 
つまり、物は神の前で「無所有の物」に転移し、神聖な、斎(いつ)く(清らかな)神の物になるというのだ。(勝俣鎮夫「売買・質入れと所有観念」「日本の社会史」)。
 
種子の交換、売買、もらう行為はとても神聖な行為であったことが読み取れ、種子が人の命と暮らしの根源にあるのだという認識を持つことが大切だと思う。
 
近年の種子の在り方は、遺伝子組み換えやF1の種子の問題があり、今年10月に名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締結国会議(COP10)においても、在来作物の大切さを提言している。
 
種子はどのようにあるべきか。
 
日本の古代より受け継いできた種子への観念とその存在は常に「神とともに」あった。
 
最後に、私の雑穀栽培の師匠であり、明治31年生まれで文盲であった小田海栄さんの種子播種きは「種子は一ヶ所に三つ粒、播けばよい。一粒は神様のため、一粒は人のため、最後の一粒は鳥のため」であった。やっぱり、神の存在がある。
 
私は、「種子は万人のために」あると思っている。
そのような種子の思想・哲学を片手に持ちながら暮らすことを神は教えてくれているように思う。
 
 
 
 

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