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「コシヒカリBL」天地米店小澤量のHave a Rice Day! ラジオフチューズ2020/1/7

      2020/09/21

 新年あけましておめでとうございます。この番組も無事、新年を迎えることができました。

 今回は、先回でお伝えしましたように、コシヒカリの続編です。新潟のコシヒカリ事情、コシヒカリBLという問題についてお話します。

 新潟と言えば、コシヒカリ。コシヒカリと言えば新潟県、特に魚沼地方。これが、今でも根強く残る信仰みたいな考え方だと思います。

 現在、新潟県のコシヒカリは、二種類あります。元々のコシヒカリと、コシヒカリBLです。皆さん、ご存知だったでしょうか?

 コシヒカリBLとは一体何なのでしょう。

 新潟県がコシヒカリBLを導入した理由は二つあります。

 まず、コシヒカリの、いもち病という病気にかかり易い性質を改善するためです。

 いもち病に強い外来のお米をコシヒカリにかけあわせて、病気に強いお米にしました。農薬も少なくすみます。

 二番目に、以前横行していた偽物コシヒカリに対応するためです。他県のコシヒカリや、コシヒカリ以外の品種でも、新潟コシヒカリと名前をつけて安売りする、よく見聞きする話でした。

 コシヒカリBLにしてしまえば、別の品種ですので、DNA検査で偽物が判定できます。実際にDNA検査をするしないでなく、偽物はばれるぞ、という警告になります。

 メリットは今説明した通りなのですが、大きな問題があります。それは、コシヒカリBLも、表示上、コシヒカリとして販売されていることです。消費者は、それが、コシヒカリなのか、コシヒカリBLなのか、全くわかりません。

 このコシヒカリBLへの大きな変換は平成17年2005年のことでした。かなり突然のことでした。

 これ以降、新潟コシヒカリは、評判が下がり、価格が下がり、今では、量販店のチラシ用、特売商品となってしまいました。

 他県の新しい品種の成功や温暖化による品質の低下など、他にも要因がありますが、基本はコシヒカリBL自体の問題だと思っています。

 一度、新潟県知事が県議会で、「このコシヒカリBLの取り組みは間違っていたのではないか?」と発言してしまい、大騒ぎにもなりました。

 コシヒカリBLに関する当店の見解は、以下の通りです。

 まず、コシヒカリBLはコシヒカリではありません。種を掛け合わせた時点で、新しい品種になります。「コシヒカリBL」という名称はともかく、「コシヒカリ」では決してありません。DNA鑑定で他県のコシヒカリとすぐに判別出来るということは、要するに「コシヒカリ」ではないということです。

 米屋に届く30キロ用の米袋には、「コシヒカリBL」と書いてあるのに、販売用の米袋には「コシヒカリ」と書いてよいのです。このようなことでよいのでしょうか?

 さらに、一方的な押し付け方がありました。

 新潟県やJAは生産者に対して、「コシヒカリBL以外の種籾は販売しない」「コシヒカリとして集荷しない」「集荷しても200円安くする」など、きわめて非民主的な方法でコシヒカリBLを押し付けました。

 また、偏ったモニタリングも問題がありました。

 生産者や米屋の多くがコシヒカリBLを食べて違和感を感じていました。しかし、モニタリングからは、反対派の生産者や米屋がはずされています。最初から結論を決めておいて、そこに合わせたモニタリングを行ったのではないのかと疑問に感じざるをえません。

 正直な印象を申し上げると、粘りとツヤばかりあり、新潟コシヒカリならではの甘み・旨みが少ないお米だと感じました。美味しさの感じ方には個人差があり、この感想を押し付けることは出来ませんが、とにかく、新潟コシヒカリではない、ということだけは言えると思います。

 実際、米屋の集まりで行った食べ比べ会でも、10人中7人が従来のコシヒカリ、3人がコシヒカリBlに軍配をあげました。

 当店は、当時、新潟のコシヒカリの販売を中止しようかと本気で考えていました。しかしながら、いくつかのご縁をいただき、従来の本来の新潟コシヒカリ・魚沼コシヒカリを生産する生産者の方々にお会いすることができて、この問題以降も「従来の本来のコシヒカリ」を販売できております。

 このコシヒカリBLという問題は、ほとんどマスコミには出ません。流行りの言葉で言えば、何かへの忖度かもしれません。一度だけ、朝日新聞が一面記事で取り上げました。実は、その記事には、私へのインタビューも使われました。

 当店のお客様には、現在、生産量の5%もないといわれる本来の「新潟こしひかり・魚沼コシヒカリ」を楽しんで召し上がっていただければと考えております。

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