低グルテリン米の品種『ゆめかなえ』についての論文を発見しましたので抜粋を。
以下、抜粋です。
低グルテリン米は、米タンパク質に占める易消化性タンパク質グルテリンの割合が、一般品種より低い。そのため米タンパク質の消化吸収率が低く、タンパク質等の制限が必要な腎不全患者の主食に向く新形質米として、新たな需要が期待されている。
低グルテリン米に関しては、「エルジーシー1(ゆめかなえの母)」等で腎不全患者の食事療法における有用性が明らかにされている。「ゆめかなえ」も同様の米タンパク質組成を有するが、「ゆめかなえ」の普及には、「ゆめかなえ」独自の臨床データが必要と判断した。
得られた試験結果は、~~ 「ゆめかなえ」の摂取により患者の血液成分が改善した。
血液成分については、摂取タンパク質の老廃物である血中の尿素窒素濃度、またリン濃度に有意な低下が見られた。この結果は、摂取米を一般米から、「ゆめかなえ」に切り替えることで、患者の食事内容に変化を与えずに、透析患者の腎機能低下を抑制または遅延できる可能性を示唆している。
日本腎臓学会の発表(共同通信、17年6月23日)によると、腎機能の低下が強く疑われる人は全国で480万人に達すると推定される。~~~低グルテリン米の利用は期待ほどには進んでいない。
これは、食事療法の実施率が低いことに加え、医師、栄養士や腎不全患者の間に低グルテリン米の認知が進んでいないためと考えられる。
特効薬のない腎臓病の治療では、タンパク質や塩分を制限する食事療法がとくに重要であるが、自覚症状に乏しいこともあって腎不全患者の多くは無治療で、食事療法を勧められても実施する患者は多くない。医療関係者は食事療法の普及が進まない理由を、食事制限の厳しさにもかかわらず、1.効果が劇的でない、2.食材費が高い、3.専用食品の食味が不良であるためと指摘している。
食事療法の主食として、米タンパク質を除去した低タンパク質加工米飯が普及している。加工米飯の中にはタンパク質をほとんど含まない商品もあり、「ゆめかなえ」はこの点で加工米飯には及ばない。しかし、加工米飯には価格や食味の面で問題のあることが医療関係者の聞き取りでわかった。
一方、「ゆめかなえ」の食味は、管理栄養士等から患者の献立に対する満足度を高めるとの評価を受けている。また、特殊加工が不要なことから価格も比較的低く抑えられる利点もある。このように、「ゆめかなえ」には食事療法のハードルを低くする効果が期待でき、医療関係者から40~50g/日の緩やかなタンパク制限を受ける患者に適すると評価された。
医師等の聞きとりの結果、「ゆめかなえ」の認知を広げるには栄養士に対する情報提供が最も効果的と考えられた。
ということで、
あらためて、HPの見直しを考えたいと思いました。