無農薬玄米・贈答米 てんち米店(天地米店)ブログ

五ツ星お米マイスターとあなたに合った美味しいご飯を探しませんか?

栄養・健康

低グルテリン米の説明には難儀します

投稿日:

今日も低グルテリン米のお問い合わせ。

 

低グルテリン米とは、タンパク質摂取の制限を受けている方へのヘルプとなるお米。

 

いつも、長い電話での説明の後に、「これでわかってもらえるか?」自問自答。

こんなんですが、どうでしょう?

1.

まず、タンパク質摂取のために、酵素処理したレトルト米(低タンパク米)が開発された。

病院の購買や通販で買える。

1/20とか1/25とか書いてある。つまり、タンパク質がそれしかないということ。

しかし、高くて不味い。

 

2.

そこで、開発されたのが、現在、低グルテリン米と呼ばれるお米。

最初は、低タンパク米とも呼ばれたが、

その後、厚労省と農水省の間で、タンパク質が半減しないのにこの名称はどうかという話になり、

低グルテリン米に変更。

グルテリンとは、体が吸収するタンパク質の一つで、これがお米のメインのタンパク質。

 

3.

低グルテリン米のポイントは、

体が吸収するタンパク質を減らしたこと。

お米は、デンプン質がメインだが、タンパク質も7%くらいある。

五訂日本食品成分表によれば、玄米100gに6.8gという「みなし」。

実際は、5~8%くらいにはぶれる。

このうち、75%くらいは体が吸収する易消化性タンパク質、

残りが吸収しない難消化性タンパク質。

ということで、

この易消化性を減らし、難消化性を増やせば、

結果として、体が吸収するタンパク質は減る、という仕組み。

品種により、また毎年の出来にもより、数値は変わるが、

だいたい、普通のお米の6割前後。

 

4.

そして、一番、お客様の知りたいことが、

「ご飯100gで、タンパク質は何グラム?」

ということ。

とにかく、摂取している食品のタンパク質を計算したいので、

当然の質問なんですが。

 

ここからが一番難しい。

 

1)まず、農産物は工業規格品のようには作れない。常にぶれがある。

2)そも、国の栄養成分も「みなし」であり、確か、タンパク質も20%くらいのぶれが認められている。

3)従い、絶対値は求められない。あくまで、参考値。全ての食品及び成分表示は、そういうものだと認識してください。

4)しかしながら、それでは、何も指標がないので、当店の過去十年近く仕入れてきたお米の分析結果からは、

「ごはん100gに、体が吸収するタンパク質は1.2~1.9g。勿論、理論的には、これ以上も以下もありうる。」

と説明しています。

 

また、栄養士さんが対象にしている数値は、タンパク質総量で、易消化性とか難消化性とかは、ほとんど認知されていないから、お客さんが医師や栄養士さんと話しても、なかなか通じないと思う。らちがあかない場合は、直接、医師・栄養士から電話がもらえるとありがたい。

ともお願いしています。

 

どうでしょうか?

これで、わかるでしょうか?

とにかく、薬ではないし、勘違いされてのお買い上げも困るし、という、

売っているのに、「買わないで」ともとれる説明の仕方になってしまいます (~_~;)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-栄養・健康

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

体温を上げる食事4

雑誌『ESSE』の2010年12月号から(監修は齋藤真嗣医師) 食べる順番を工夫するだけで、 肥満や老化を軽減できる   空腹時に糖分の高いものを食べると、 血糖値が急激に上がり、 インスリ …

no image

私がごはん食をすすめる理由 5  パート1

「もっとお米を愉しむ 米スタイル」 Vol.7/2013年9月号(お米マイスターからお客様へお米ツウになる情報誌) より 私がごはん食をすすめる理由 5 フーズ&ヘルス研究所所長 幕内 秀雄 食生活は …

no image

体温を上げる食事11

雑誌『ESSE』の2010年12月号から(監修は齋藤真嗣医師) 副交感神経を刺激し、ストレス解消と 便秘を改善する2種類の食材   おなかがいっぱいになると眠くなりませんか? これは食べ物が …

no image

糖質制限食を巡る議論

ダイエットとか糖尿病対策のために、 低糖質食とか糖質制限食があります。   ダイエットは、簡単だけどリバウンドするというのはわかっていました。 なにしろ、余分な糖質は、筋肉と肝臓にグリコーゲ …

no image

2002年が分岐点でした。全ては無洗米から (^_^)

平成5年の大凶作で、 それまでの普通の流通に乗っかっていては、 全く、どうしようもないことがはっきりしてから、 色々とそして、ゆっくりと試行錯誤していきました。   そして、大きな分岐点は、 …